脱カテナチオ
5人体制だったときのももクロのお話
彼女たちは〝奇跡の5人〟と言われている。
興味のない人には「熱狂的なファンが好き過ぎるがあまりそう言っているだけ」と思うかもしれないが、そこにはちゃんとした理由がある。
挙げだしたらキリがないので一つだけ挙げるとすれば、彼女たちそれぞれの歌声にある。
とある番組でライブ中の5人の歌声を専門家が分析したときのこと。
それぞれに長所、短所はあるが驚くことにそれが被ることなくそれぞれが長所を活かし、短所を補い合っているのです。
一人一人の歌唱力はまだ拙いかもしれないが、5人揃ったときに途轍もないパワーを発揮しているのである。
まさに奇跡。
以前、僕はこのブログで日本テレビの人気番組である『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』の人気企画「さようなら山崎邦正(月亭方正)」のももクロ編を書いた。
そのときは有安杏果がももクロを卒業したので方正さん役を杏果にしましたが、もしももクロがこのパロディをするのならば方正さん役はあーちゃんこと佐々木彩夏である。
浜田さん - 夏菜子
松本さん - しおりん
方正さん - あーちゃん
遠藤さん - 杏果
田中さん - れにちゃん
こうなるのである。
「おしいろマンハッタン♡〜なんてこったパンナコッタ〜」のお話。
ももクロは様々な場所で様々な人と様々なライブを行なっているが、「おしいろマンハッタン♡〜なんてこったパンナコッタ〜」とは2014年2月20日に行われたライブである。その中でクジで担当カラーを変え、さらに歌うパートも変えるという企画が行われた。
担当カラーの変更結果はこんな感じ。
百田夏菜子(赤) → 紫
玉井詩織(黄) → 緑
佐々木彩夏(ピンク) → 黄
有安杏果(緑) → ピンク
高城れに(紫) → 赤
これ、興味のない人には分からないと思うが最高の結果なのである。
しおりんの緑。
緑を担当している杏果のパートは歌うのが難しい箇所が幾つもある。
そのうえ、しおりんは高音を出すのを苦手としている。
だがしおりんは普段から少しクセのある杏果の歌い方のモノマネをしており、緑を担当するのにピッタリなのである。
杏果のピンク。
ピンクを担当しているあーちゃんといえば、可愛いを前面に出すいわゆる〝ぶりっ子キャラ〟である。(ここは敢えてキャラと書く)
その役をももクロの中で最もぶりっ子を敬遠している杏果が担当するのだからファンには堪らないのは言うまでもない。
杏果がピンクを担当するのがこの企画の醍醐味で1番の見所と言っても過言ではない。
れにちゃんの赤。
ももクロのリーダーは夏菜子だが、夏菜子が務める前は最年長ということでれにちゃんがリーダーだったのはファンの間では周知の事実。
これはもう赤はれにちゃんしかいない。
夏菜子の紫。
普段から最年長のれにちゃんをいじる夏菜子が紫を担当するのも面白い。
あーちゃんが紫で夏菜子が黄でもいいのではと思ったが、夏菜子が黄だと醍醐味があまりない気がする。
ももたまいというユニットがあるだけに特別感が薄い気がするため(しかしながら事務所に推され隊がももたまいになるという奇跡が生まれている)、夏菜子の紫はピッタリである。
あーちゃんの黄。
正直、あーちゃんは何色になってもあーちゃんである(笑)。
やはりその存在感は別格で黄色の衣装を着ても、しおりんのパートを歌っても、いい意味での違和感はそこまで生まれない。
勿論、これは褒め言葉である。
まさに『だって あーりんなんだもん☆』である。
言う人によっては「これが佐々木彩夏が佐々木彩夏たる所以」と言ったところか。
最後に「奇跡」について。
高校野球ファンのみならず多くの人が知っているであろう高校野球の名試合である箕島対星稜の一戦。
延長18回に及ぶ熱戦で劇的な試合展開だったこの試合は〝高校野球史上最高の試合〟と言われている。
試合内容は書かないが、あまりに劇的だったこの試合に感銘を受けた作詞家の阿久悠氏は「最高試合」という詩をスポーツ紙に投稿した。
奇跡とよぶのはたやすい
だが 奇跡は一度だから奇跡であって
二度起これば奇跡ではない言葉がない
言葉で示そうとするのがもどかしい
一言でいいつくす言葉の奇跡が
ぼくにはほしい(一部抜粋)
ももクロは〝奇跡〟を超えたグループなのである。